VAリナックスのオープンソースに関する信条

特にこの日記で触れることはないと思っていたが、Matz氏にお誉めの言葉(Matz日記本店)を頂いているなので調子に乗ってここにも書いておこう。

ITmediaのVAリナックス、オープンソースに関する信条とコミュニティーへの約束を条文化という記事、ならびにそれに続く形で掲載されているオープンソースを基盤としたビジネスに欠かせない考え方とはという私のインタビュー記事で書かれているように、私の所属会社であるVAリナックスはVA Linux : オープンソースソフトウェアに関しての約束(原文)という声明文を出した。

このような文書を作った理由はまあ多少は広報的な側面もあるが、インタビューでも書かれているように会社が阿吽で済ませられる規模ではなくなったきたので、組織としての確固たるOSSへのスタンスを今のうちに作っておいたほうが良いだろう、という判断からである。VAリナックスの資本には世間的にお堅いイメージの企業が並び、出入りする人々もオープンソースハッカー、開発者だけというわけでは決してない。技術者達の考え方も人によって千差万別である。そのような状況下で将来的にOSSへの考え方の違いによる要らぬ衝突が起きる可能性を排除し、さらに会社の定めた一つの目標に一致して向かうために、組織としての信条を示したわけだ。

で、Matzさんからは「VA Linuxはまだ「普通の会社」なんだなあ。」と突っこまれているが、これについては(世間の普通ではないかもしれないが)普通の会社でいいと思ってるのでいいとして、それ以降に書かれていることはちょっと首をひねるかな。そもそも業務でOSSを開発するのは、VAリナックスではごく普通のことであるので、OSSの開発も業務に入ることになる。ただ、業務と全く関係のないOSSプロジェクトに勤務時間中ずっとかかりきりになるのは当然ダメなわけで、ある程度の線をひくことになる。OSSに関わっているとどこまでが業務でどこからが業務でないか、という線をひくのはそもそも難しいわけだが、そのあたりを社内では上司と相談し、周りの理解の下で行動するということにしている。一番重要なのは周りとのコンセンサスだと思う。

佐渡 秀治 について

President & CEO, OSDN K.K.

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