シグマブロガーの定義

アルファブロガーという言葉も死語になりつつある昨今だが、私が何気にIRC近辺で使う「シグマブロガー」という言葉の定義というものを考えてみた。偉大なる
シグマプロジェクトにひっかけてシグマブロガーと言っているわけだが、特に大きな意味はなしで、
語感と勢いだけで使っていた言葉に、何となく定義を付けてみたらどうだろうとふと思ったので勢いで書いてみただけの話である。
シグマブロガーの定義

 

  • 1. 読者の生産性、意識に対して一見良い影響を与えるように見えるが、結果的に逆に作用する
  • 2. 書かれていることを実行、実践しても何も動かないし、何も起きない
  • 3. 様々な利権への影響は強いが、一般への影響力は大したことがない
  • 4. 大したことのない利権への執着が強く滲み出る
  • 5. 利権に群がりたい人およびカモからの多くのアクセスを集める
  • 6. 特定の領域でのリーダーシップを取ろうとし、本人自身もリーダーだと思っているが、多くの人はそのように考えていない
  • 7. 表立って批判されることがタブーとなっているが、潜在的な批判は多い
  • 8. 過去の書き込みに黒歴史が多い

書いていて面白くなってきたが、ふと自分も当てはまるなと思ったら気分が悪くなってきたので、これぐらいにしておこう。まかり間違って、シグマブロガーアワードでも始まるようなことがあったら怖いが、もしあれば経済産業省と私に特別賞でもください。
たまには、ネタっぽいことも。

 

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OSDN株式会社の全株式取得に関して


OSDN株式会社の株式の譲渡に関するお知らせ


上記リンク先のリリースに書いてあるように、5月27日に私自身がサンブリッジ社からOSDN株式会社の全株式を取得した。


VA Linuxからの分離後、100%を保有していたサンブリッジ、各サイトの本家本元である米Geeknet社、そしてOSDN自身の各社が期待するOSDNの方向性、可能性にはズレが存在していたことは事実であり、今回の措置はそのズレの問題を各社がうまく納得して解決できたということだと思う。この10年の長い付き合いとなっているGeeknetも、随分と喜んでいるようだ。おそらく、彼らとの協力体制は今後より一層強くなっていくことだろう。私自身は随分と資産が無くなってしまったが、それでも家族は喜んでいるので、私にとっても非常に良いことだ。


サイト面においては、今回の件で短期的に何かが変わることはないと思うが、徐々にポジティブな変化が起きることは期待している。

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コミュニティにとって望ましくない商標登録出願に対する特許庁への情報提供の方法について


私が商標関連でかなりの個人資金を使ってまで悪戦苦闘していたのは、もう10年前のことだ。その当時の私の経験や世界的にいろいろ発生した商標関連の事件のおかげで、オープンソースコミュニティには対処スキルが蓄積されたと思っていたが、平穏な時代が長すぎたということだろうか。


オープンソースソフトウェアにとって、商標はある意味では特許並に強い権利を持つ仕組みである。ある程度の規模のプロジェクトであれば、商標の権利侵害に関して多少は注意を払うべきだと考える。とは言っても、商標取得に対しては数十万単位、手間取れば百万を超える金が飛んでいくので、取得することでのメリットが大きくなければあまりお薦めはしない。しかしながら、コミュニティにとって望ましくない商標登録出願というのは、まあ10年あれば数件ぐらいは起きるもので、それに対して何らかの措置を講じる必要が出てくるだろう。


既に登録済みの商標に関しては、異義申立てだとか無効審判だとか少々面倒なフローが待っているので、所属組織の法務なりお近くの弁理士に相談なりでもしたほうがいいとは思うが、まだ商標登録出願中の申請に対しては、情報提供というお手軽な仕組みが存在する。商標登録の出願から実際の登録までは、半年から一年程度の時間がかかるのだが、この仕組みは、その審査期間の間に「その商標登録出願を拒絶すべき理由を示した情報を特許庁に提供」することができるのである。適切に情報がまとめられていれば、その情報が審査官の審査の参考になるので、何も手を打たないよりはかなりマシだろう。しかも、この手続きは無料で誰もが行え、匿名も可能なので、望ましくない商標出願に対しては積極的に行うべきだと思う。


商標出願に対する情報提供に関する詳細な説明は、商標審査便覧の89.01のPDFを参照するとよいだろう。そのPDFには、提出方法が書かれていないが、情報提供の提出方法については、特許等と同一の方法なので特許側のページの情報提供制度についてから辿れる「情報提供を行う際の手続」のページに書いてある通りで、特許庁長官宛に郵送するだけである。


提出する書類であるが、89.01のPDFで示されている刊行物等提出書とタイトルを付けた文書と、情報提供のキモとなる文献、書籍等のコピーだけである。ようは、商標登録出願よりも以前に発行された書籍において、該当する商標が既に使用されている証拠を示せばよいわけである。日付等が明確であれば、Web上での記事等のコピーでも構わない。ソフトウェアプロジェクトであれば、そのプロジェクトまたはソフトウェアが開発された経緯や普及度を示すような記述がある書籍、雑誌、Web上の記事と、本家のWebおよび公式的な扱いであれば日本語サイトのハードコピー等をまとめておけばよい。


刊行物等提出書の様式は、89.01のPDFに書かれている通りである。前半は簡単なので説明は省くとして、「提出する刊行物等」には、用意した文献のコピーを個条書きで簡単な説明を記述すればよい。「提出の理由」については、提供した文献コピーによって商標法の第4条のどの号に該当し、拒絶すべきであることを示せばよい。ほとんどのケースでは、第10号、15号、16号あたりが該当することになるだろう。


下記にオープンソースプロジェクトを念頭においた理由欄のサンプルを示す。素人が作成したものなので、ちょっと怪しいかなと思えば、作成した後に弁理士にチェックしてもらえばよいだろう。


審査官も無能ではないので情報提供で送るような情報は既に参照していることも多いわけだが、人間が行う審査に完全があるわけがないので、自分が関わっているようなプロジェクトの商標が占拠されていないかは、時折で構わないのでチェックし、早めに対応できるようにしておいて損はないだろう。


=====

提出の理由



商標法第4条第1項第10号、第15号により商標登録を受けることが出来ない。



上記商標登録出願に係る商標は”XXXXXXXX”であり、称呼は”XXXXXXX”であります。

他方、上記刊行物に係る商標は”XXXXXXXX”であります。両者の差異はなく、

互いに類似した(同一の)商標であります。



また、上記商標登録出願の役務は、第42類コンピュータソフトウェアの設計、作成、提供

にあります。他方、上記刊行物で係る商標で示されるソフトウェアを開発する団体で

あるXXXXXXXXXは、XXXXXXXXXの設計、作成、提供を行います。

したがって、XXXXXXXXXの役務中に、上記商標登録出願に係る役務と完全に同一の

役務を含みます。よって、両役務は同一と考えられます。



上記刊行物に示すように、XXXXXXXXXを発明、開発したXXXXXXXXX氏あるいは現在その管理を

行っているXXXXXXXXXプロジェクトが商標を保持すべきであります。したがって、それ以外の第三者が

XXXXXXXXXに同一又は類似の商標を同一又は類似の役務について商標権を取得すると出所の

混同をきたすのは明らかであります。また、XXXXXXXXXは、刊行物Xで示すように、世界的に利用

されている著名な商標であり、上記出願の役務に係る需用者層で有れば何人も知りうる商標であります。

よって、XXXXXXXXXに同一商標を非類似商品に使用しても出所の混同をきたすものであります。

よって、商標法第4条第1項第10号、第15号により商標登録出願を拒絶すべきと考えます。

=====

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Linux業界とやらでの社長人事情報、VA Linuxとミラクル

昨日、弊社OSDNの元親というか、分離する前の所属先会社であるVA Linux社で代表取締役社長の交代がありました。VA Linux社の設立以来ずっと代表取締役を務めてきた上田哲也さんが退任し、住友商事側から新任の中村さんが送り込まれてくることになります。上田さんは住友商事本体に戻り、ネットビジネス関連を仕切ることになっているようです。


上田さんと私は、かつてUSに存在したVA Linux社への投資あたりからの知り合いで、いろいろOSS業界について話し合ううちに、日本でVA Linux社を設立するにあたって、上田さんから誘われてVA Linux社に入社したという経緯があります。その後すぐに、US側がLinuxビジネスを撤退したおかげで、VA Linux社は住商、NTTの日本資本にてLinuxカーネルビジネスを一から作り上げてきたわけですが、上田さんがうまく株主、顧客、エンジニアの間をうまくつなぎあわせてきたので今日まで残ってきたの
だと思います。私はVA Linux社設立依頼、上田さんを補佐するようなポジションだったわけですし、
現在のOSDNを構成するSlashdot Japan、SourceForge.JP、Open Tech Pressというサイト群を「オープンソースという言葉そのものを日本で広めるため」という企業としては実に不合理な理由で運営を開始することを理解していただけたということもあり、今回の退任には非常に感慨深いものがあります。
また、OSDNの分離にあたっては、分離する方にもなるべく不利にならないように、両社に利益に出るような線で折り合いをつけていただいたのも、OSDN側に取っても恩義を感じるところです。


上田さんは、VA Linux社設立後の8年間において、Linuxカーネルのビジネスを育て上げただけでなく、
住友商事のオープンソース関連投資にも深く関わってきました。私も末席にてお手伝いすることもありましたが、上田さんはVA Linux社の技術リソースと住商のネットワークを駆使し、MySQL AB、XenSourceなどへの投資を実現しています。昨年にそれらの住友商事のオープンソース投資は、
MySQLはSun、XenSourceはCitrix、ZimbraはYahoo!と非常に派手なexitの結果を出し、特に初期のMySQLには私がCEOと連絡を取り合ってたこともあって、非常に驚きました。おそらく昨年の日本のOSS業界でもっとも大きな利益を出した会社とも言えるでしょう。VA Linux社での実業の仕切りと投資を並行してこなし、昨年あたりでにそれが結果として揃ってきたということもありますので、上田さんが住商に戻るというのはいいタイミングなのではないかと思います。


もう一件、書け書けというリクエストが聞こえてきたので書くことにしますが、


同日にミラクル・リナックスも新経営体制を発表しています。前社長も新社長も面識はありませんし、日本オラクルの意向なのかな、と考える程度なので特に書くこともないと思っていたのですが、おごちゃんのブログあたりが話題になっていたりするそうです。何かと思えば、リリースをよく読むと、吉岡氏が取締役CTOを退任するようです。おごちゃんがある程度はほのめかしてますし、ターボリナックスのようにIRから批評もできませんので、あまり突っこんでは書きませんが、単に降格人事を出しただけで何を一所懸命になっているのだろうと感じます。これまで吉岡氏は、ハッカーにやさしい技術系企業と見せかけるマーケティング会社を主導してきたのだと私は考えていますが、その体制で無理があると感じ、それを変えたいという人達がいたということでしょう。エンジニアの大量流出や退職されたアシスタントのブログ書き込みからも、いろいろ溜っていたのではないかと推測できます。


新体制ではどのようなビジネスを展開するのかまだ分かりませんが、創業時からのしがらみを捨て、人心一新で再スタートというのは悪いことではないと思います。おそらく、財務状況的には、ターボリナックスとは異なりそれなりに健全な売上と利益があるのではないかと想像しますし、Oracleの売上の土台があり、Asianuxという中国キーワードを使えるポジションにいますので、地道にエンジニアリング力の強化と拡販に努めれば、10-20億円規模ぐらいまでは普通に成長できるのではないかと思います。


ちなみに、日経BPには
記事が掲載
されていますが、記事での事業計画の画像に金額単位が見えないことをちゃんと記者が突っこんだのかとか、「Linuxカーネルに世界で5番目にパッチ」というのは一体どこからというのはちゃんと記者が突っこんだのかとか、気になるところではあります。OSDNの編集者であれば普通に突っこむポイントなのですが、どうも日経BPのオープンソース関連はこのあたりが弱いですね。

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SILオープンフォントライセンスの日本語訳を公開


SILオープンフォントライセンスの日本語訳
を公開しました。いつも通り、参考訳ということになります。


こちらの

OTPの記事
にもあるように、海の向こう側では昨年あたりからフリーなフォントの運動が
大きくなってきており、その中心的なライセンスとして
SIL Open Font Licenseが採用を伸ばしています。
フォントそのものを再販できないという点で一瞬おやっと思う人もいるかと思いますが、
Hello, Worldのようなソフトウェアを同梱すれば販売が可能ということで、
微妙なバランスを取っています。FSFもSIL OFLをフリーと認めていますし、
Fedora ProjectはOFLの利用を推奨していますので、安心?してフリーを名乗れるでしょう。


ソフトウェアに関してはオープンソースは普通ですし、文書に関してもWikipediaの存在が大きいと
思いますが、フリーな文書というのはそれなりに広まってきたように思います。ですが、フォントに
関しては、国内ではmplus fontが頑張ってはいますが、
どうも全体的にIPAフォントに懐柔されているような雰囲気があるような気がしています。
IPAフォントのあの程度の品質で微妙なライセンスのままというのはどうもいただけませんので、
IPAフォントを越える質のフリーなフォントがたくさん広まってくれることを願って、
SIL OFLが何らかの参考になればと思います。

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オープンソースERPの仏Nexediが日本進出、というよりOkujiさんが社長になって戻ってくるそう



オープンソースERPのNexediグループが日本法人「株式会社Nexedi」を設立



オープンソースERPの仏Nexediが日本法人設立
(Open Tech Press)


というリリース。タイトルだけだとピンとこないかもしれませんが、Okujiさんの会社が日本に進出して、さらにOkujiさんが代表取締役社長になってしまったということです。
生涯一技術者的な方だと思ってましたが、いろいろ覚悟なさってるのでしょう。


日本のERP市場に食い込むのは大変だと思いますが、組織のフットワークは軽そうですし、幾つかの興味を持ちそうなシステムベンダーに心当たりがありますので、地道にじわじわと成長できそうな気がします。

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事業継続に赤信号直前の割には、どこも報じないターボリナックスの決算[update:2/27]

気付くのが遅いですが、ターボリナックスが決算を発表しています。今回は四半期や半期ではなく19年度決算の発表で、しかもちょっとした大きな数字の発表だった割には、どのIT系サイトも記事を出しませんでした。IT系メディアを経営する立場となった身からしても、このネタを取り上げないのはそりゃそうだよなぁ…、とは思いつつも、数字検証を楽しみにしている人もいるらしいので、ちょっとだけ数字を眺めてみます。


まず資料は、
ターボリナックスのIRニュース
から平成19年12月期決算短信を取り寄せ。


 連結(単位:百万円)

       売上高 営業利益 経常利益 当期純利益

 19年12月期  713   -555   -634   -1,221



 単体(単位:百万円)

       売上高 営業利益 経常利益 当期純利益

 19年12月期  394   -433   -433   -1,206




連結にはレーザー5やZend Japanを含むので、単体のほうがWizpyとdistro事業の合算の数字となる。逆に連結から単体を差し引けば、レーザー5やZend Japan等もろもろの数字ということになるでしょう。海外のほうは数字に貢献していないと見られるので、そのあたりは無視してよいかと思います。


まず目をつくのは、当期純損失の12.2億円の項目ですが、それに純粋な赤字となる6.3億円の
経常損失に加えて、子会社絡みののれん償却で1.5億円、ソフトウェアやライセンスの評価損で
1.4億円、Wizpy在庫の評価損で2.7億円をそれぞれ特損で計上したからのようです。この大きなWizpy評価損をどう捉えるかですが、貸借対照表の流動資産の製品で1億円ほど計上していますので、若干Wizpy在庫分が残っているのかもしれませんが、OSパッケージもあるでしょうから、
多くはとりあえず今回の特損で処理したということのような気がします。決算を読む限りは、Wizpy事業が失敗だったと認め、単体ではOS事業に注力と感じられますが、今後のためにもWizpy事業は綺麗にしなければいけなかったということなのでしょう。


現在のところ、ターボリナックスの連結の販管費は8億円程度で、Wizpy事業があることにより
売上原価率は66%という高率になっています。今の規模と事業を維持するのであれば、赤字解消には軽く20億円以上の売上が必要になりますので、このあたりからも何らかの事業の変革しなければいけないことは事実でしょう。昨年2月に
10億円のMSCB
を発行していますが、今の資産状況を見ると、どうもそれがなければキャッシュが続いていなかったと思いますし、今後についても流動資産的に余裕があるわけではなさそうです。とりあえず、今のうちに身の丈に合ったビジネスにシフトする必要があるように思います。ぼやぼやしてるとキャッシュが枯渇してしまいますしね。


もう少し詳細に、単体の売上から考えていくと、2007年6月中間期での考察の時に書いたように、半期では単体で2.34億円の売上であったので、下期では1.6億円とブレーキがかかっています。特損で処理したことからも、Wizpyがブレーキをかけたと言いたいように見えますが、前回の考察時で2200台と予測したWizpyの販売台数がどうも年間の数字の近いようなことを考慮すると、売上自体への影響は小さく、OS事業のほうもそれなりに売上減少が進んでいるように考えられます。前回の予測がある程度正しいとすると、ここ2年程は一貫してOS事業も売上を下げていることになります。今後Wizpyを継続する意思があるのかどうかは分かりませんが、OSに回帰したいという強い意思は読み取れます。しかしながら、四半期で五千万円を越える程度の売上に落ち込んだOS事業を立て直すのは、今のターボの置かれている状況からすると厳しいかもしれません。まあ、それでもベースとなる売上がありそうなので、頑張れば売上減少を止めるのは可能かもしれません。ただ、20年度で5億円を越すのは難しいような気がします。(そもそも国内でdistro事業というのは、有り得ない道だと思いますし。)


私の予測はあくまで外の人間の戯言ですので、内部の予測を参照すると、20年度の単体予測は中間で売上2.9億円(営業損失1.8億円)、通期で売上7.2億円(営業損失2.7億円)となっています。私の肌感覚的には中間で1.5億程度、通期で4億円といったところですが、内部予測を
鵜呑みにしてさえも、今期とさほど大差ない赤字が待っていることになりますので、Wizpy事業のみならずOS事業もかなり抜本的な転換をしなければいけないということになるかと思います。


本体ではなく子会社の売上のほうは、19年度で3億円ちょっとで1億円程度の赤字となっています。20年度の予測も通期で売上8億円で赤字は1億円以下との予測となっており、赤字基調なのは変わりませんが、本体ほどは悲惨な状況ではないようです。ただ、3億円の売上から8億に
ジャンプアップするわけですのでそれなりの材料が必要だと思いますが、それについては、
決算に記述のある「経営改善計画」の骨子を読む限りは、子会社のWebシステムの受諾開発と
PHPエンジニア育成を柱にしていきたいように見えます。そのあたりはレーザー5がターボソリューションズに社名変更したこととリンクしているのでしょう。今さらWebの受諾開発とSIに転換という気もしますし、現在の売上を倍増される売上を全くの新規事業で獲得というのは少々乱暴な気もしますが、こちらのほうは売上が未達であっても痛みは小さいでしょう。


元々はライブドアが随分と無理をしたように思われる上場ではありましたし、つい最近も
上場時の監査人がICF関連で逮捕されたりと、どうにも運がないというか、運すらないターボリナックスですが、いまだに60億円の時価総額をつけられているのも一つの評価ではありますし、内部から変革をさせやすいタイミングではありますので、残っている社員の方々にはここでいい方向へ向けて頑張ってもらいたいものです。


[追記(2/27)]


どうやら2chには補足されてるようですが、MSとの提携への言及がないと書かれてるので補足しておきます。

このリリース
を、MSが三顧の礼をつくしてターボに技術協力を申し入れ、というように解釈したい人達(というかホルダー?)がいることは理解できますが、私の感覚ではMSのパートナープログラムの一社として参加しただけにしか見えません。
このNIKKEI BPの記事に代表されるように、メディアがそのまんまリリースを垂れ流すのでどうも誤解というか、おかしな期待が膨らんでしまうわけですが、このリリースにおいて実質的に意味があるのは、知的財産の保証の部分だけでしょう。
ただ、これによってセールスが伸びるとかそんな類の話ではなく、Linspire、Xandrosといった零細distro企業も契約しているMSからの免罪符を獲得したということで、かえって追いつめられている印象があります。MicrosoftがRed Hatを中心とした勢力を追いつめるための世界戦略の一部に加わったというのは、ターボの当座の業績にはあまり関係のないことでしょう。


また、ターボリナックス発のリリースの信頼性の問題もあるでしょう。2007年7月にもMSと

Open XML-ODF Translatorプロジェクトで技術協力
というリリースを出してはいるのですが、そのリリースでターボリナックスが参加したとしている
OpenXML/ODF Translator ProjectにはNovellやその他各社が参加していることは書かれていますが、ターボについては全く言及はありません。SF.netのプロジェクトページには活動の痕跡があるのかと思いましたが、開発者リストにはそれらしき人は見つかりませんし、MLにも何もありません。
かろうじてWebフォーラムにturbolinux-prというユーザが

Turbolinux joining the community
というタイトルで「Turbolinux from Tokyo, Japan will join the community to help testing Japanese version of Open XML Translator.
We look forward to working with community members.」と投げているのみです。
このturbolinux-prというユーザはターボのプレスリリース前日に作成されたもので、特に何のプロジェクトに参加しているわけでもないので、このプレスリリースのためだけに作成されたアカウントなのでしょう。これだけで「MSと技術協力」と打ち出したとすれば、たった数分の時間での一行の挨拶だけの書き込みで市場を揺さぶり動かしたことになります。さすがに何らかの部分を担っているとは思いますが、リリースの信頼性に響いてしまうのは仕方がないかと思います。


そもそも、今回のエントリのネタとしたターボの決算短信には経営改善計画の骨子も書かれているのですが、そこにはOS事業においてはMandrivaとの協業(というよりもライセンスを買うのでしょう)を重視することは書かれていますが、MS絡みについてはどこにも触れられていません。広報的にはMSという名前を使いつつ、経営改善計画にはないというのは、ターボ自身もそこからは名は取れても身は取れないと分かっていて演じているような気がします。

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OSDN株式会社、第一期を終えて

OSDN株式会社の設立についてのご説明を書いて以来、表では全く何も書いていませんでしたが、時間を作れる程度には会社もまわってきましたので、ぼちぼちと戯言を再開していくことにします。
社長という肩書きがつき、いろいろシガラミもありそうなので、今後の文体については、なるべく「です、ます」ということで。


昨年9月1日にVA Linux社からOSDN社が分離独立したわけですが、実は既に第一期を終えています。9月スタートにも関わらず、株主に合わせて12月が年度末ということになっており、
男所帯でバタバタと事務処理に追われていたと思ったら、いきなり決算に向けた年度末進行といわゆる普通の年末進行がやってくるということで、今思うとなかなか楽しいことになっていました。


VA Linux社からOSDN社へ転籍したのは技術のtach、sugi、編集の森だけでしたので、9月はみんなでアスクルめくって備品を揃えたりとバタバタし、私のほうは社長というよりも総務、経理、営業、
その他残りという感じで、必死に書類の束と格闘するという毎日でした。そんな状態でいきなり最初の決算をむかえましたので、少々不安なところもあったのですが、まあ何とか予定の案件も
こなすことができたということもあり、分社時に作成のビジネスプランにほぼ近い営業益を達成できております。VA Linux社から事業買い取り時にそれなりの借金をしていますので、それを返していかないといけませんが、ビジネスプラン通りにうまくおさめることができたのは、第一期としては合格でしょう。


第一期を数字的にうまく乗り切ることができたのは、広告主のおかげではありますが、それらの案件をうまくさばけたのは12月に正式に社員となったナベシン先生に依るところが大きいかと思います。ここで紹介しておくと、ナベシン先生は今は亡きUNIX USER誌
オープンソースマガジン
の編集長を歴任してきており、特にLinux界隈には、落としそうになった原稿を印刷屋行き直前に半分以上のページを加筆という彼のマジックを受けた執筆者も多いことでしょう。OSDN社の分社前から彼にはjoinするように誘っていたわけですが、何とかjoinが間に合って頭数が揃ったことが第一期の決め手だったと思います。


とりあえず第一期で何とか組織と事業を最低限の範囲でまわるようになったような気はしますが、現在の第二期においては各サイトで遅れている機能の刷新やコンテンツ強化のために、じわじわと力を貯めていければと考えています。OSDNは、SourceForge.JPとSlashdot Japanという実に収益を出しにくいサイトを抱えているわけですが、それでも注ぎ込める最大限の労力をかけていくつもりです。
ということで、どんどん見て、書いて、使ってみてください。>all


特にSourceForge.JPでは昨日からWikiにAdSenseを貼れるようにしましたが、いろいろユーザにメリットのある仕組みを作っていければと考えております。このあたりはまあ
相利共生
ということでいければと思います。

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ターボリナックスはどこへ行くのか?


ターボリナックス、2007年6月中間期の業績予想を下方修正(OTP)


こんなインパクトが大きな数字でも、もはやOpen Tech Pressぐらいしか記事にしていないということで、いろいろ各所からターボリナックスの現状について聞かれるのだが、はっきり言って中のことは全然知らないし、事業的にもあまり関心もない。それでも私ぐらいしか話したり、書いたりしないだろということらしいので、私が知り得る範囲のことと、何となく推測できることを並べてみる。


今回の控えめなIRの発表は、6月締となる2007年中間決算の売上だけの下方修正の予測である。収益については、おそらく中間決算発表の直前にでも発表するロジックなのだろう。で、中身についてであるが、売上高予想を従来予想の6億3200万円から3億8500万円に39.1%下方修正したと発表したということである。これだけでもなかなかインパクトがある数字だが、実はこの連結ではなく単体の方が重要で、5億200万円から2億3400万円への53.4%減という予想の方が大きな意味を持っていると思う。連結分から差し引いた1億5000万円あまりは、子会社のZend JapanとLaser5の売上であり、つまりターボリナックス本体はturbolinux OS事業、PBX事業、Wizpy事業の3事業を合わせて、半期で2.34億円の売上しか出せなかったということである。Zend JapanとLaser5については小さな会社なのであまり影響がないが、本体の数字としてはあまりにも寂しいように思える。


また、ターボリナックスはその事業の軸足をOSからWizpyへ移そうとしているように見えるわけで、Wizpyの売上および販売本数が気になってくるが、そのような数字は公表されていないし、出荷本数もよく分からない。ということで、業績で判断することになるが、昨年06年度のターボの単体での四半期売上を並べると、Q1:2.09億円、中間:3.36億円、Q3:5.57億円、年間:6.86億円となる。つまり、四半期毎の単独での売上は、ライブドアショック以後も、06Q2で1.17億円、Q3で1.31億円、Q4で1.29億円あったということで、この
売上はほとんどturbolinux OS製品関連の売上ということになるだろう。製品としての大きなアップデートはなさそうなので、この売上は長期的なサポートか何かの固定的売上の比率が高いと思われるが、よって四半期毎に1.2億円前後の手堅い売上が存在していたのではないかと推測できる。


そこで、今年07年度の数字であるが、Q1の単独決算では売上が1.44億円であり、ここには2月に開始されたWizpy事業の数字が入っていることになる。さらに今回の修正予測では中間の単体で2.34億円だったわけだが、06年度のQ4までのOS事業の数字を当てはめて、OS事業だけで2.4億円の売上と予測すると、それだけで今回発表の数字を越えてしまうことになる。これだとWizpyは1円の売上もないことになってしまうので、OS事業については、3月末あたりでサポートが大幅に切れたとか、製品が古くなったことによって売上が減少した
等の要因を考慮し、OS事業では07Q1は1.2億円の80%になる0.96億円、Q2では60%となる0.72億円の売上にまで減少したと仮定してみる。
そうすると、合わせて1.68億円の中間での売上ということになり、2.34億円から差し引いた0.66億円、つまり6600万円がWizpy事業の売上と仮定できることになる。単価を3万円とすると、この売上の場合、2200台の販売ができたということになる。


まあ、これは単なる机上の計算であり、実際には今年の1-3月にものすごい勢いでビジネスモデルのチェンジがあり、ほとんどの売上がWizpyになっている可能性がないわけでもない(ただし、その逆もあるが)。ただ、それでも現実として売上がQ2では単独で1億円を切ってきているレベルにまで落ち込んでいる
ことは事実であるし、1万台も売りに売って3億円の売上にしかならないWizpyでは少々険しい道が待っているように思える。


昨年12月末でターボリナックスは81名の連結従業員をかかえているとのことだが、直近の四半期の数字で売上原価が50%ほどの比率で、販管費は2億円を越えているようだ。これで組織を維持するための売上を考えると、15億円程度は年間売上が必要になるわけだが、現状ではその半分までも到達できるのか怪しくみえてしまう。この点からも厳しい道に見えてくるだろう。


今回発表の数字については、素人からの見方としてはこんなところだが、ターボリナックスについては、今年2月に突然摩訶不思議なタイミングでMSCB発行をやってみて、10億円を調達したという動きもあった。MSCBを引き受けた日興シティは、今も転換した株をちょいちょいと売り抜けているようである。当時は、Wizpy事業のためという説明があったが、今の現状からすると運転資金の性格が強いのかもしれない。ただ、2005年のIPOでターボ本体の財布に入ったキャッシュが枯渇しているようにはどうも思えないので、どうもそのへんはよく分からない。キャッシュが消えるわけじゃないのだから、外からは見えないMCSB発行の理由があるのかもしれない。


あとは、親会社のライブドアとターボリナックス双方ともにターボ株の第三者への譲渡へ昨年から前向きであることは周知だったわけであるが、わざわざ今年の2月にあらためてライブドア平松社長同席でターボリナックス株の譲渡プロセスを開始をアナウンスしたという動きも謎である。それでいて未だに何の発表すらないということは、2月の発表は株譲渡先募集の周知目的の性格が強かったということだろう。ただ、現在のターボリナックスの株価は8万円あたりで、時価総額は70億円を越えている。ライブドア保有分を時価で引き取るだけでも40億円程度となるが、その値段で買い取って、5年でのれん代を償却ということを考えると、年間に10億以上は利益を出せる構造にすぐ変える自信があるところでないと引き取れないだろう。これは非常に難しいとしか言えない。資本については、もうあまりいじりようがないというのが現実かもしれない。資金調達については、MSCBまでやってしまってるので、次はさすがに何ができるかは私には想像もつかない(そもそもMSCBすら想像つかなかった)。


ターボリナックスはどこに向かおうとしているのかよく分からないが、一時期、国策ディストロとして祭り上げようとしていた人々が今の現状を見て
どう思っているのか、たまに聞いてみたいと思うときもある。そもそもあの手の手法でのディストロビジネスがうまくいく可能性は限りなく低いわけだが、
それでも米国本社倒産、ライブドアショックと悲惨な目にあってもまだ存続しているのはある意味すごいところではある。まあ、それでも上場会社は簡単には消えてなくならないものなので、今後は残っている社員次第なのだろう。

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もじら組の除名騒動


もじら組を中心にあちこちで動き回っていたゆきち氏がもじら組を除名となったらしい。
ircでたまに話したかなぁ(いじってた?)という程度しか彼のことは知らないが、
何だか微妙に騒ぎになってるので思ったことを書いてみる。



Mozilla users ml
の7573から7589あたりまで読めば大体の想像はつくし、

もじら組の組長さんが経緯の説明
もしているので、何となく何が起きたのか
見えるわけだが、まあどっちが正しいとかそんな問題はおいといて、
組織のリーダーと思われる組長さんという方が、騒動にケリをつけようと努力
していることは評価できる。まあ、ボランタリーな組織を仕切るのってのは、
大変だからねぇ。除名だとかそーいった処分が重いとか、説明が具体的でないとか
声が出てくるかもしれないが、そりゃあ組織の勝手だし、
そもそもボランタリーなコミュニティは、動機が全く違っていても同じ方向は一緒に見ることが
できるので集まるのであり、その方向へ向かうために都合が悪ければ単純に人が外れたり、
外されたりするということが普通だろう。そういった意味では、
(もじら組が何をしたいのかは知らないが、)前に進むために問題を解決したということなのだろう。
他のスタッフの士気に影響するということならそれも立派な理由だ。


ただ、まあ何というか、気になるのは2点あって、一つは
ゆきち氏がどうやら率先していた拡張勉強会というセミナーが、ゆきち氏の告知後に
もじら組によって保留されていること。そんなもん勝手にやらせればいいだけだろうに。
関わりたくないなら、スルーしとけばいいだけのことだし。


もう一つは、何だか発端がどこかのイベントで会場の入り口(の床?)で寝ていたことにあるらしいこと。
何というかねぇ…、まあ会場なり、お客に迷惑をかけたのなら悪いことだろう。それで除名にするなら
するで特に問題にはならんと思うのだが、ここで白状しちゃえば、90年代からオープンソース!とか
言ってた連中は同じようにイベントとかでは死んでるようにそのへんのフロアに転がってた人も多いのだよな。
まあ私もそうだし、当時の日本人が行儀が突出して悪かったというわけでもなく、海外のLinuxイベントに
いけばもっとひどくて、あちこちにハッカーがゴロゴロしていた。LinuxWorldに出ていたSlashdotのでかいブース
はかなり衝撃的で、スペースにソファとクッションが置いてあってそこにSlashdotのクルーと
あまりにも特色がある身なりの方々が適当に寝そべっているということすらあった。
まあ、Slashdotは行きすぎとしても、この10年でオープンソースの界隈というものが、
随分とお行儀がよい世界になっているのかもしれない。ということで、私も少しはお行儀よくすることにしますかね。

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